レシピ / Recipe

『和食』だし

昨年末、無形世界文化遺産に登録された『和食』について、先月の知恵袋でお伝えしましたが、今月は和食を語る上で欠かせない『だし』についてです。

四方を海に囲まれた日本では、自然の恵みから得られる、旨味を凝縮した昆布やかつお、煮干しや干し椎茸等いろいろな天然だしがあります。

だしの材料

だしのおいしさは旨味と香り。

グルタミン酸
野菜や昆布に多く含まれています。
イノシン酸
かつお節や煮干しや肉類に多く含まれます。
グアニル酸
野菜(干し椎茸)や海藻に含まれます。

これらの旨味成分が合わさり、美味しいだし汁となっていきます。

昆布だしの普及の歴史は日本の近代化の歴史というほど、古くから使われてきました。昆布だけを水に浸けて昆布水として使う方法や、昆布を沸騰した湯に入れて火を止めて待つだけというシンプルなだしもありますが、もっとも応用範囲が広い基本的な昆布とかつおのだしの取り方をご紹介します。

昆布とかつおだしの取り方

材料(作りやすい分量で)
  • 昆布(スーパー等にある日高昆布やだし用昆布)
  • かつおぶし
  1. だしをとる鍋に昆布を入れ、鍋の直径×5~6cmの昆布を用意する。 昆布 昆布は流水でさっと洗い、水とともに鍋に入れ、30分ぐらいつけておくとよい。
  2. 30分ぐらい水に浸けておくと昆布が一回り大きくなります。中火にかけ、沸騰する一歩手前で、昆布を引き上げ、さらに沸騰させ、火を止めてかつおぶしを加える。 かつおぶし かつおぶしはおおよそひとつかみが10g、目安としては1Lの水で20g~30gぐらい。
  3. かつおぶしが沈むまでゆっくり待つ。 沈むかつおぶし
  4. かつおぶしが沈んだら、目の細かい万能こしき等を用意して、静かにこす。 こすかつおぶし この時、絞ると濁りが出たり、かつお節の独特の臭みが出たりするので、静かにゆっくりとこすことがポイント。
    木綿の布巾やペーパータオル等でこすやり方もありますが、家庭での簡単なやり方では、目の細かいざるをお勧めします。

このやり方が一番だしの取り方です。二番だしというとこの一番だしをとった残りの昆布とかつおぶしにさらに水を加えて煮立てます。煮立ったら、さらにかつお節をひとつまみ加え、かつおぶしが沈むまで待つのが二番だしです。一番だしはお吸い物等に使い、二番だしは煮物やお味噌汁等のだしに使います。しかしながら、家庭ですと二番だしまでとる方は少なくなっているようです。一番だしで使った昆布は細かく切って、昆布の佃煮や豚肉と昆布の炒め煮<2011年7月28日のレシピ>等、無駄にせずに利用してみてはいかがでしょうか?だしを取った後の昆布は冷凍可能です。また、だしをとった後のかつお節は、乾煎りしてふりかけにしたりします。

日本料理の難しい決まりごとのだしの取り方と思われがちですが、決してこれが正解というのはありません。ご家庭ごとに取りやすいやり方で、やってみましょう。おいしいだしがあると、味付け控えめでシンプルな味わい深いお料理が楽しめます。簡単なだしの素がたくさん出ている昨今ですが、一度チャレンジしてみてください。

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