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江戸しぐさに学ぶ その1

新年度が始まり、一か月が過ぎました。新たな環境の中に身を置き、緊張した一か月だった方、新しい環境に馴染むまでは何かと気を使うものです。そして、ゴールデンウイークのお休みはホッとしながら、休まれたのではないでしょうか!?

江戸しぐさ

今まで異なる環境に居たもの同士が新たな場所で、生活していく場合、はじめはお互い気を使いますが、だんだんに自己主張がでてくるものです。違う価値観の人々が集まれば、もめごとが発生するのも無理もないかと思われますが、トラブルを極力とどめて、気分よく毎日を送りたいと誰もが願っていること。他人同士が気持ちよく過ごす心構えとして、ちょっと参考にしたいのが先人の知恵「江戸しぐさ」。今回は、2回にわたり様々な「江戸しぐさ」をご紹介いたします。

江戸しぐさとは

東京が江戸と呼ばれていた江戸時代のこと、文化文政の時代(1804年~1830年)江戸は、推定120万人をかかえた世界最大の都市でした。言葉も習慣も違う異なる人々が全国から集まり、あつれきやトラブルを未然に防ぎ、人々が安心して暮らせるように、江戸町方(まちかた)のリーダーたちがさまざまな手立てを考えたのが「江戸しぐさ」です。

目つきや表情、話し方や身のこなしによって思い(心)を表現する方法、日常の立ち振る舞いや言葉遣いが人付き合いの知恵となり、親から子へ、年配者から若者へと伝承されていきました。それが身に着けられない人は“粋なおとな”にはなれないと言われたものでした。

言葉づかいからの江戸しぐさ

江戸では上に立つ人が常に「人間は神や仏の前では互角である」という思いを抱いていました。たとえば、下の人からか“おはようございます”とあいさつされたら、“おはよう”と返すのではなく、どんな身分の人にも“おはようございます”と同格の言葉で返したそうです。これは自分への戒めでもあります。挨拶は人づきあいの基本、そして自分の心構えや言葉遣いで相手もそのように応じ、その場の雰囲気もぐっと和やかなものになっていきます。

三脱の教え(さんだつのおしえ)

初対面の人に年齢、職業、地位を聞かないのが江戸しぐさでした。

幕府は士農工商という身分制度を定めていましたが、江戸時代後期になると経済力の差から、武家の権威が落ち、身分制度を意識しない傾向となっていきました。

お付き合いの最初にかわす挨拶や第一印象は大切です。肩書や地位、権威や学歴に惑わされず、自らのあいさつに心がけたいものです。

江戸しぐさの考え方の基本は思いやりです。特に上に立つものの思いやりが重要というもの。

最近は、5月病もあまり聞かなくなったとか??それは逆に5月だけではなく、年間を通じてストレスが新人だけではなく、あらゆる層が感じているという説もあるそうです。ちょっとした思いやりのヒントが江戸しぐさにはたくさん詰まっています。

今も昔も大切なことって同じなんですね。

来月の知恵袋でもこの江戸しぐさの身のこなしを引き続き、いくつかご紹介したいと思います。

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